お斎は法事後に遺族と親族の参列者一同でお食事をする場です。
施主は法事の代表者であるため、お斎の最初と最後に参列者の方に挨拶しますが、何を話せば良いのかわからない方も多いと思います。
そこで、私が実際に四十九日・一周忌といった法事のお斎で話した挨拶の内容をもとに、
- 法事のお斎での施主の挨拶の基本構成
- 実際に話した挨拶の文例
を紹介します。
お斎の施主挨拶は長々と話す必要はありません。
最低限のポイントだけ押さえれば簡単に挨拶の内容を作れますので、是非参考にしてください。
お斎の開始の
施主挨拶と文例
お斎の施主挨拶は1~2分程度の短い内容で十分です。
お斎が始まったら、施主は法事に参列された方々にお酌して回り、お礼を含めた雑談をします。
細かい内容はそこで話せばよいので、必要最低限の内容を簡潔に述べましょう。
挨拶の基本構成
- 参列者の方へのお礼
- 故人が喜んでいる
- 時間の許す限り、ゆっくりおくつろぎください
- 献杯される方を紹介
基本的にこの4段構成です。
まずは参列者の方へお礼を述べます。
そして、無事に法要が済んだことを報告し『故人も喜んでいる』という定番の言葉を入れると良いでしょう。
この前後に適当に言葉を入れても構いませんが、無理に話すことを増やさなくても大丈夫です。
早めにお食事の案内と、献杯への誘導を進めましょう。
では、実際に私が話した挨拶の内容を文例として紹介します。
言葉の言い回しはほぼ決まっているので、そのまま真似てしまって問題ないです。
挨拶の文例(お斎の開始)
本日はお忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。
四十九日の法要を無事に執り行うことができ、〇〇(故人名)も喜んでいることと思います。
さて、ささやかではございますが、御膳(お料理)をご用意いたしましたので、お時間の許す限り、ごゆっくりとおくつろぎください。
本日、献杯の発声は〇〇さんにお願い致します。
よろしくお願い致します。
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なお、もし追加で話したい内容があれば、基本構成の間に入れて全く問題ありません。
参考までに私の父の1周忌の挨拶事例を紹介します。
私の父の1周忌は、関東を巨大台風が襲い、大きな被害が出た後でした。
私の家庭には特別な被害はなかったのですが、この時事テーマを挨拶に少し加えました。
時事テーマを入れた挨拶文例
本日はお忙しい中お集まりいただき、誠にありがとうございます。
父が亡くなってから本日を迎えるまでの1年は、台風19号という大きな台風による災害が発生するなど大変な年でありました。
幸いにも私どもに大きな被害はなく、無事に本日を迎え、1周忌の法要を執り行うことができたことを、父も喜んでいることと思います。
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このような感じで、家庭に起こった出来事について簡単に触れても良いでしょう。
お斎の終わりの
施主挨拶と文例
お斎の終わりの施主挨拶も1分程度の短さで問題ありません。
食事が終わると、大体の参列者の方は早めに帰りたくなるので長い挨拶は不要です。
挨拶の基本構成
- 時間が来たのでお開きにする
- 今後の変わらぬお付き合いをお願いする
- あらためて参列者の方にお礼
基本的にこの3段構成です。
では、実際の私の挨拶の内容を紹介します。
挨拶の文例(お斎の終了)
それではお時間になりましたので、ここでお開きとさせていただきます。
〇〇家も私と母を残すのみとなりましたが、今後も変わらぬお付き合いのほど、何卒、宜しくお願い申し上げます。
本日は誠にありがとうございました。
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なお、状況や気持ちに応じては、開始の挨拶同様にワンフレーズ追加しても問題ありません。
私の父の1周忌は、参列者の方が楽し気な雰囲気で時間を過ごされたので、次のような言葉を追加しました。
施主の感想を入れた挨拶文例
それではお時間になりましたので、ここでお開きとさせていただきます。
本日は非常に楽しい時間を過ごさせていただきました。
お世話になった皆さまの元気な姿を見て、父も楽しんでいたと思います。
本当にありがとうございました。
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挨拶の基本構成を外さず、ポジティブな内容であれば、所々に言葉を追加して問題ありません。
ただし、あまり言い慣れていないことを話そうとすると、緊張などで挨拶しにくくなると思いますので、まずは基本形で考え、余裕があったら追加してみてはいかがでしょうか?
まとめ
- 挨拶は1~2分程度の長さで十分
お斎の最初の施主挨拶
- 参列者へお礼
- 無事に法要が済んで故人も喜んでいる
- 時間の許す限り、おくつろぎください
- 献杯される方を紹介
お斎の終わりの施主挨拶
- お時間になったのでお開きにする
- 今後の変わらぬお付き合いをお願い
- 参列者へお礼
法事の後のお斎では、参列者の方と直接お話する機会が十分にあります。
そのため、お斎の最初と最後で長々と挨拶する必要はなく、むしろお食事いただく時間を十分にとった方が良いと思います。
まずは最低限、挨拶でお伝えする内容をしっかりと話し、もし何か追加で話したい内容があれば1フレーズ程度を目安に追加してみてはいかがでしょうか?
なお、お斎に関して次の記事も紹介していますので、こちらも参考にしてみてください。